2013/4/29 - NAONのYAON

 こんにちわ。中の人です。NAONのYAONに行ってきました。

 一緒に行った友達は「出演者が女性だから客も女性多めでのんびりムードかと思ったのに・・・」とボヤいてました。それはないない。出てる側が女なら客は男が多いに決まってます。逆もまた然り。

 さて出演順ははっきり覚えてないので、覚えてる範囲で順番に書いていきます。

 まず最初SCANDAL。見るのは初めてですが、さすがライブ慣れしていますね。しかしバンドなのかアイドルなのかいまいち立ち位置がわからない人たちです。こういうルックスで売るとどうしてもアイドルファンがついてしまうので、ノリも自然にそうなってしまいます。

 そのあとHR系のバンドが二つ続きましたが、僕は後に出たほうが好みでした。サウンドはこちらのほうがよりメタルっぽかったと思います。ビジュアルも、先のバンドは露出多めのアイドル然とした衣装だったのに対し、後者はマリスミゼルみたいなのがいたりして、バンギャのバンドって感じがしてよかったです。

 ただ、メタルで女性ボーカルはどうやっても無理だと思います。メタルは男のバンド!とか言うのではなく、生物的にキーが高いのはどうしようもないので、声に迫力がありません。それでもがんばっていたとは思いますが、こればっかりはどうしようもないと思います。女性ボーカルを擁する陰陽座でも、ちゃんと黒猫と瞬火でパートを分けていますしね。

 そしてここでラベンダーです。モー娘。の田中れいなのバンドです。さすがモー娘。でステージ慣れしているだけあってステージングやMCはさすがにベテランの風格がありましたが、曲がいけません。

 ファーストライブの記事をたまたま読んで、70年代フォークのカバーをやってるとのことだったのでどんなもんか気になっていたんですが、この日やった吉田拓郎の「落陽」はないです。個人的に原曲が好きだというのもありますが、このアレンジは原曲の良さが完全に破壊されています。アニメタルの亜流でメタルフォークというのがありましたが、あっちはそんなに嫌いじゃないんですが、これはないです。絶望しました。

 そんな風に一部を除いていい流れで来ていたんですが、平野綾が出てきたあたりから会場の雰囲気が一瞬で変わってしまいました。サイリウムを振り回すアイドルヲタが突然会場のあちこちに出現、あっという間にアイドルライブの雰囲気になってしまいました。

 僕の周りはアイドルヲタとロックファンが両方いたんですが(アイドルヲタが若干かたまっていましたが)、ノリノリのアイドルヲタを尻目にロックファンは座ってしまったりトイレに立ったりと、完全に興味が失せていました。

 しまいには中川翔子を呼び込んでハルヒを歌いだしてしまい、これではもう完全にアニサマです。幸い僕のそばの客はサイリウムを振って飛び跳ねるだけでしたのでまだマシでしたが、上手の端っこのほうではヲタ芸打ってた奴もいましたね。これはダメです。

 僕は平野綾の歌も中川翔子の歌も嫌いではないですが、アイドルヲタがどうやっても生理的に受け付けないのでライブに行きたくありません。V系の、たとえばPIERROTの一糸乱れぬ振りをV系に慣れてない人が見たら確実にドン引きして気持ち悪がると思いますが、あれと同じだと思います。

 ましてやV系ならライブとはヘドバンするものであったり咲くものであったり、ロックファンなら拳を突き上げるものであったり、メタラーならモッシュするものであったりと、それぞれにライブのノリ方はこうだ、みたいな哲学というか信念があります。そうなるとそれとかけ離れた文化を受け入れるのは非常に難しいと思います。多様性が叫ばれる時代ではありますが、自分に害がない範囲での多様性は受け入れできますが、生理的に受け付けないものを目の前で見せられたらダイバーシティも糞もありません。嫌悪感がますます増幅されるだけです。

 しかし、それぞれのファンの心理としては「しょこたんファンの本気を見せてやるぜ!」みたいな気持ちでノリまくっているのであって、たとえば中学生が自分の好きなアニメキャラとかのグッズをカバンに着けて「○○が好きな私カコイイ!(そしてこれが好きな人いませんか!)」という発想で学校に持って行っちゃうようなものだと思います。なぜそう思うかというと、自分もそういう黒歴史があるからですが。そういう人はそれがドン引きされているとか、ましてやそのせいでアーティストの印象まで悪くなっているなんてまず思わないでしょうから、これをやめろというのはなかなか難しいと思います。

 話がそれますが、たぶん今度のオズフェスに出るももクロも、メタラーがももクロを一切受け入れないということはないと思います。メタラーのみんながみんな、メタル以外の音楽は全てクソだなんて思ってる視野が狭い人ばかりということはないでしょうし、ももクロだってプロですから、初見の客の乗せ方は心得ているはずです。むしろももクロファンがサイリウムを振り回すことのほうがメタラーとしては受け入れ難いはずで、それをメタラーが見たら「ももクロ=キモい奴がいっぱいついてる=やっぱ無理」となってしまうと思います。

 アニソン(アイドル)とロック、音楽のジャンル的には近いかもしれませんが、ファンの生態としてはほとんど対極にあるようなものなので、このラインナップはどう考えても失敗だったと思います。いや、興業的にはそれなりに客は入ったので成功でしょうが、たぶんSHOW-YAとかが好きで来た人たちにとっては、アニヲタのキモさを目の当たりにしてものすごく不愉快だったと思います。

 まあそんな感じで、アニメファンにとっては至福の、ロックファンにとっては拷問のような時間が終わった次が、抜群の存在感を示していった星屑スキャットでした。女性だけではなく女装もOKです!という寺田恵子のMCで登場した、ミッツ・マングローブが率いるボーカルグループです。

 意外と歌がうまいなと思いましたが、それよりトークのうまさがさすがでした。今回の出演者中一番うまかったです。下ネタを交えつつも爆笑を起こす話術はすばらしいと思います。

 そして、SHOW-YAとプリプリの渡辺敦子・富田京子を呼び込んでのセッション、「Diamonds」と「限界LOVERS」はそれぞれワンコーラスだけでしたが圧巻でした。

 ただ、プリプリの二人が、ここを含め基本的にバックバンドとしての出番しかなく、プリプリ楽曲のセッションタイムみたいなのがなかったのが残念です。

 順番はもっと後でしたが、セッションではないですが神鳥忍をゲストに迎え、若手バンドチームと生音ギター&マイクレスで「上を向いて歩こう」の合唱もありました。

 震災復興のチャリティーの一環という位置づけでしたが、これがまた全然聞こえません。生音なのでボリュームが小さいのはしょうがないんですが、客に手拍子させたら聞こえるわけありません。しかもところどころでしゃべってる客がいたので、静かに聴くという環境ではありませんでした。

 この辺も、ジャンル無視のイベントだとどうしても客席が一体になりません。ジャンルでくくっていれば違うバンドのファンでもある程度ライブの空気はみんな読めますし、イベントそのものに協力的になりますが、ここまで客層が違いすぎると一緒にイベントを成功させようという気が失せてしまいます。わざわざ金払って来て不愉快なもの見せられてるんですから当たり前といえば当たり前ですけど。

 さて後半です。

 後半一発目は空気を一気に変えたシシド・カフカ。最近話題の彼女を見れたのは良かったです。ドラムを叩きながら歌うスタイル、大好きです。彼女はぜひまた見てみたいと思いました。

 次の土屋アンナもかっこよかったです。彼女はNAONのBATTLEでも対バンしていました。NAONのBATTLEに出ていたもう一組のほうはどこかに消えてしまい、寺田恵子含め出演者からはゾの字も出てきませんでした。悲惨だ。

 1曲だけ歌った矢沢洋子に続いて、シークレットゲストということで登場した夏木マリ、さすが歌のうまさは圧倒的です。しかも60歳ですって!とても見えません。寺田恵子が50歳というのもびっくりですが、こちらもとっても若かったです。

 杏子はSCANDALのボーカルを呼び込んでバービーボーイズの曲を演奏、このあたり往年のファンは涙目だったと思います。

 そして流れをぶった切る中川翔子。楽曲的には盛り上がる曲なので悪くないんですが、やっぱりファンが踊り狂うので興ざめです。

 そして寺田恵子を呼んでまさかの「ペガサス幻想」。悪くはないんですが・・・ここでやることでしょうか。いやそもそも中川翔子が(平野綾も)このイベントに出るべきだったんでしょうか。本当に疑問です。

 それよりも、しょこたんのバックバンドがSHOW-YAだったということのほうが衝撃です。アニソンを演奏するSHOW-YA・・・。アニメタルかよ!

 寺田恵子が引っ込むと次は相川七瀬と一緒に「恋心」。1アーティストにつき3曲が原則のところ、カバーというかデュエットではありますが、4曲続けてステージにいたのは中川翔子だけでした。何でしょう、このVIP待遇。

 そのまま相川七瀬は新曲と「夢見る少女じゃいられない」を歌ってSHOW-YAにつなぎ、今回の主催者はさすがに曲多めかと思ったらやっぱり3曲。時間が押してると言っていたので、もしかしたら曲カットしたのかもしれません。

 でもまあ、ラストにギター回しが見られたのでとりあえず良かったです。

 オーラスはスーパーバイザーということで湯川れい子さんを呼び、彼女から野音90周年事業としてどうしてもやりたかった10円コンサートとNAONのYAONが出来て良かった、という話がありました。あ、10円コンサートも、ワンコインコンサートとして実現するみたいです。

 そして出演者全員のセッションで湯川さんが作詞したアンルイスの名曲「あゝ無情」を演奏し、寺田恵子から来年の4月29日にまたNAONのYAONをやります、という発表があってお開きとなりました。

 16時に始まって20時半過ぎまで、実に4時間半という長丁場のイベントでしたが、おおむね楽しめました。アイドルヲタがそばにいなければもう少し楽しめたと思うんですが、指定席なのでこれはどうしようもないです。オールスタンディングだったら避難できるのでまだいいんですけど、4時間半のオールスタンディングはきっと死んでしまうので無理です。野外フェスなら頃合いを見て休憩できますが、ライブハウスだと難しいですからね。

 セットリストはこちらです。

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