日本武道館 [3/4] -1階席解説


最終更新:2012/3/8

 このページは、日本武道館の1階席だけの解説です。
 初めて武道館に行かれるという方は、最初から解説をお読みいただくことをお勧めします。
 なお、上記の最終更新日は本ページの最終更新日です。武道館の解説全体の最終更新日ではありませんのでご承知おきください。
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5.1 日本武道館座席解説:1階席総論

 まず全体の座席図だが、一般的には以下のようになる。1階席は座席固定なので、この配置から変わることはない。
 実際に座席からステージがどのように見えるかのイメージとあわせて利用いただければと思う。


 いきなりだが、1階席には大きな欠点がある。それは天井が迫っていて圧迫感があるということである。これがけっこう気になる。 1階はK列まである(I列はない)が、K列なんかになったら視界の半分は天井である。本来は武道場なので、アリーナの中央さえ見えればよいのでこんな構造になっているのだろうが、これではせっかくのライブもいまいち楽しめない。
 下の写真は1階席の後方である。写真左がJ列、中央あたりにあるのがH列である。J列になると背が高い人は、手を上げると天井に届きそうなほどである。奥のほうに天井ぎりぎりまで手を上げている人がいるのがわかるだろうか。また、左側の奥、壁際に少しだけ見えているのがK列である。後でも述べるが、ここは背が高い人は立つことすら難しいだろう。


1階席後方。天井が非常に低い。

 個人的には、座って見るならH列まで、立って見るならF列までが天井をそれほど気にせずライブを楽しめる限界の席だと思う。これらの席より前なら、1階の唯一の欠点である圧迫感からは解放されるため、まったく問題なくライブを見られるだろう。

 また、武道館のスピーカーは天井から吊られているため、1階K列など最後方では天井に遮られてスピーカーからまっすぐ音が飛んでこない。このため音がこもってしまうことがあり、その面でも欠点といえる。


1階席の座席。
ミキサールームがある南以外は全てこの配置。

 実際の座席の様子は上の通り。これは南西スタンドの写真だが、スタンド席は南を除いて全方角同じ配置になっている。
 また、1階は2階と違い、全ての席に背もたれがある。座ってゆっくり見るようなライブの場合、背もたれの有無はかなり快適度に差が出るので、その点では1階席は2階席よりも良いと言えるだろう。

 各スタンドからの眺めなどについては、高さ以外は2階席とほぼ同じ条件であるため、そちらを参照してもらいたい。

 1階には良い点も悪い点もあるが、それでも最大の魅力は、ステージ左右に花道があった場合アーティストが目の前まで来てくれるということである。この恩恵にあずかれるのは通常は東・西スタンドの席のごく一部だけだが。


下手の花道。先端まで来ると1階席の人は目の前だが、
2階席からは角度的に見えないことになる。

 以下では、1階席の中でも特徴的な席についてさらに説明する。

5.2 1階席各論

(a) K列

 1階席は通路が後ろにあるため、特定の列だけ構造が違うということはないが、K列だけは通路の後ろ、壁を背もたれにする位置に設置されている。この席を発売しないこともあるが、この席だけは前を人が通過するし、足元もいまいち良くない。また先に述べた通り視界も悪いし、音響も良くない。唯一足をのばして座ることの出来る席だという(ちっぽけな)メリットもあるのだが、基本的にはアリーナ後方とはまた違う意味で最悪の席だと言っても過言ではないだろう。


1階南西K列から見たステージ。
2005年3月10日。

1階南西F列列から見たステージ。
同じく2005年3月10日。

 上の写真の通り、K列だとステージの上半分が2階席のせいで見えない。これはかなり見にくいと思う。右のF列からの眺めと比べると分かるが、ステージセットが天井で隠れてしまっている。この写真のライブはあまり凝ったセットではないのでステージ上が見えなかったとしてもそれほど問題ではないが、上の方まで凝ったセットが作り込んであったとしたらとても損した気分になるだろう。また、ビジョンが高い位置にあった場合、ビジョンがまったく見えないという悲惨なことにもなりかねない。上の写真ではまさにK列からビジョンが見えない状況になってしまっている。

 それから、下の写真の通りK列は通路よりさらに高くなっているのだが、天井の高さは変わらない。K列の段差から天井までは目算ではあるが190cmに足りないくらいので、背が高い男性などはそもそも立つことすらできない。そこまでいかなくても、身長170cmくらいの人だと、腕を振り上げると天井に手がぶつかるので非常にやりにくいだろう。こうなると通路に下りないといけないが、そうなると前の列との段差がないため、ステージが見にくくなってしまう。まったく困った席である。


一番左が1階K列。

(b) 南スタンド

 南スタンドはステージ正面でもっとも見やすい席だが、通常は関係者席になるため、一般客には開放されない。とはいえ関係者の数が少なければ、後ろ半分は一般に開放することもある。 逆に関係者が多ければ南東・南西スタンドのA・B列あたりまで関係者席になることもある。

 また、南スタンドの後方中央にはミキシングルームがあるため、他の方角と異なり中央部分(具体的には13番から36番まで)はF列が最後列になる。


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(c) 北・北東・北西スタンド

 1階席が最も良くなるケースに、北・北東・北西スタンドを開放している場合がある。これらの席だけは、他のどのスタンド席、アリーナ席とも違う特徴がある。以下、北側(北・北東・北西の3方向を総称)スタンドについて述べる。

 ステージとの距離について言うと、特に花道があった場合にはアリーナ最前列より近い。純粋にアーティストとの距離が近いほどいい!という人にとっては、1階北側は最高の席だと言えよう。

 1階北側を開放する場合、少なくとも客席の前にはステージセットは作られない。そんなものを作られたら何も見えなくなってしまうので当たり前である。そして場合によっては、1階スタンドのかなり目の前のところに花道が作られる(ただし、必ずあるという保証はないので注意してほしい)。
 つまり、動き回るアーティストならば頻繁に目の前に来てくれることになり、1階北東・北・北西A列はライブハウス最前列並みの近さで見られることになる。もちろんそこに来てくれたときだけではあるが、2時間のライブのうちたとえ1分でも目の前に来てくれることに意味があると考える人には十分魅力的だと思われる。


1階席はステージの真裏になり距離は近い。
花道があれば超至近距離となる。

 また、スタンド席と花道との間に隙間を作らず、上のように1階スタンドの前の柵に花道がぴったり付けられることがある。この場合、花道と1階スタンドがくっついている上に高さが同じになるため、アーティストによっては客とのハイタッチなどもサービスしてくれることがある。

 一方、音響については他の1階席よりも悪い。2階席の北側と違い、ステージと同じ高さに後ろ向きのスピーカーなど大規模に設置できるわけがない(反響音で演奏しにくくなってしまう)ので、当然といえば当然ではあるが。小型のスピーカーはあることがあるが、気休め程度である。
 それでも1階の前のほうは、頭上とはいえスピーカーとの間に障害物がないからまだマシだが、後ろのほうは本当にこもった音しか聞こえず悲惨としか言いようがない。


赤丸の位置にスピーカーがあるが、
お世辞にも十分とは言えない。

 もうひとつ欠点と言えるのは、観ているときの気持ちとして、ステージを真後ろから観るため、どうもライブを観ている気がしないということがある。まるでスタッフになったような気分になるかもしれない。とはいえ、ステージを後ろから観るなんてことはめったにないので、この点に関しては貴重な体験ができたと前向きにとらえるしかないだろう。

 以上のように1階北側はいろいろメリット、デメリットがあるが、基本はアーティストの後姿を見ているだけだということは理解しておいてほしい。大前提であるその欠点をふまえてもなお上記の点に魅力を感じるならば、1階北側は十分選択肢に入れる価値があるだろう。


1階北東の通路(最後列)から見たステージ。
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