2014/8/6 - DIR EN GREY@STUDIO COAST
こんにちわ。中の人です。DIR EN GREYっていうかDir en grey@新木場STUDIO COASTに行ってきました。
いやー、15年越しのGAUZEツアーの続き、懐かしすぎて泣けてきました(泣いてません)。OPのGAUZEのビデオでもう大興奮でした。そうそう、そういえばこんなのだったな!って思い出しましたよ。
しかし、一発目の「Schweinの椅子」はすごく盛り上がりましたが、次の「raison detre」からちょっと違和感が。メンバー、特に京が淡々と歌っているだけのように見えてしまいました。GAUZEの曲でも、この「Schweinの椅子」や「MASK」みたいに激しめの曲はいいんですが、「304号室、白死の桜」や「Cage」のような歌モノは、京自身がどうしていいのかわからないという印象を受けました。あくまでこちらの印象ですが、歌詞間違いも結構あったり、ずっと下を向いたまま歌っていて明らかに歌詞を読んでいると分かってしまったりするなど、淡々とセトリを消化しているだけのようにすら見えてしまいました。
その「raison detre」ではマイクトラブルで前半はボーカルがほとんど聞こえないなど、環境的にもあまり良くなかったというのもあるかもしれません。GAUZE当時の京ならマイク放り投げてハケてたかもしれませんね(笑)。
今回のツアーははGAUZE全曲披露するようですが、その合間に今の曲が入るので、時間軸の振れ幅が凄すぎてちょっと付いていけませんでした。今回のツアーではGAUZEが目当ての客がかなりいる(自分も含めて)ので、急に今の曲を演られても入り込めなかったと思います。僕は上手で見ていたんですが、GAUZE曲とそれ以外の曲の客席の温度差が結構あって、メンバーがキレないか心配になったほどです。腕の上がり方がだいぶ違いましたからね。
そんな感じでGAUZE曲は消化試合っぽかった京と、GAUZE曲こそが聞きたかった客とで相当温度差があったように思え、ちょっと物足りなさはありました。そんな中で、唯一京がいつもの狂気を見せてくれたのが、最近も歌詞を書き換えて演っている「mazohyst of decadence」だったというのは面白いです。この曲、GAUZE発表当時は「CD聞いてて飛ばしたくなるような曲を作りたかった」とまで言われてて、ライブでもGAUZEツアー終了後は即引退だったのに、今になってこんなおいしいポジションの曲になるとは誰が予想できたでしょうか。
あと特筆すべきは「蜜と唾」の新旧両バージョンが演奏されたことです。Twitterでは「両方やんのかよwww」的な発言をいくつか見ましたが、過去にも「AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS」のアンプラグドとオリジナルを1日で両方演ったこともあるので、そこまで違和感はありませんでした。全く別の曲ですしね。むしろ新バージョンしかやらなかったらがっかりするところでしたよ。
一方で「残」は今のバージョンだったし、「蒼い月」も、一応演ったものの途中のコール&レスポンスはばっさりカットでCD通りの演奏だったので、これもまた物足りない感がありました。15分やってほしいとは言いませんが、3回くらいでいいからコール&レスポンスの部分もやってほしかったです。
時系列が前後しますが、そんなGAUZE曲の中でも一番のトピックは、やはり「MASK」だと思います。京は何もしませんでしたが、ところどころで当時のあのV系丸出しの変な踊りを踊る人がいて、ノスタルジー満載で実に良かったです。また当時の映像(それも横アリなどではなく、小さいライブハウス)がビジョンに映し出され、しかもメンバー全員に目隠し線が入っていたのがもう笑えてしまいました。黒歴史なら出さなければいいし、出すなら目線とか入れずに普通に出せばいいのに、なんでこんな中途半端な蔵出し映像になったんでしょう。もしかしてあれはネタとして出されたんでしょうか、それなら笑うところで合ってたんですが。
本編はそんな感じで、盛り上がったりなんか冷めたりとジェットコースターのようなセットリストだったんですが、アンコールはいつも通りの盛り上がりで素晴らしかったです。一発目の「予感」も、本編ではあれだけ淡々としていた京もちゃんと入り込めていたように見えたし、その後新曲を挟んで「蒼い月」〜「羅刹国」〜「激しさと〜」の流れは壮絶でした(さっき書いた、「蒼い月」のコール&レスポンスがなかった点を除いて)。なので今すごく首が痛いです。
最後に、よく考えれば当たり前といえば当たり前なのですが、本当にGAUZE曲のみのGAUZEツアーで、GAUZEツアーで演っていたインディーズ時代の曲は「蒼い月」のみだったのはちょっと不完全燃焼でした。「GARDEN」や「-I'll-」は期待しつつもあり得ないとは思っていましたが、「虜」とか「Erode」とかのマイナー曲に少し期待していただけに肩すかしでした。もしこの後の日程でアンコールに突然放り込まれたりしたら半狂乱になると思います。
セットリスト的には、今回のツアーはGAUZE全曲が固定なので、2パターンのどちらもそう大きな差異はない模様です。その意味ではもう片方も見ておきたくなるような感じはしないのですが、今回のツアーはセトリが変わらなくてももう一度見ておきたいです。ZeppTokyoのほう、チケットをこれから探そうかと思います。