こんにちわ、中の人です。最近ライブに行ってなかったのでブログを更新していませんでしたが、もうしばらく行けなさそうなので、ライブ以外の話題でなんかちょっと更新しておこうと思います。
で、何の件で書こうかとちょっと考えたんですが、バンド名って商標をとってるのかないのか、とってるとしたら権利者は誰なのかっていうのが以前から気になっていたので、今回いくつか調べてみました。その結果をまとめておきたいと思います。
そもそも商標とは何か?ってことについては僕も専門家ではないので、ここで簡潔にわかりやすく説明するようなことはしません(できません)。
日本の商標制度 - Wikipediaあたりをさらっと見ていただければと思います。
まず最初にお断りしておくと、バンド名といってもバンドは無数にいるので、ここではV系バンドを中心に調べてみました。
一応それ以外も眺めてみましたが、ざっと挙げておくと、国内では、アミューズ(サザン、Perfume、ポルノなど)やジャニーズ(SMAP、嵐、TOKIO、光GENJIなど)などの大手はわりとバンド名をしっかりおさえてますね。アイドルではAKB48(権利者:AKS)、ももクロ(権利者:スターダスト)あたりも当然ながら登録済です。一方で外国のバンド(THE BEATLES、AEROSMITH、BON JOVIなど)もしっかり権利化しています。さすがです。
気になる方は、
IPDL 特許電子図書館で簡単に調べられます。バンド名に限らず気になるネーミングがあったらここで調べてみるといいと思います。官庁のサービスなのでご多分に漏れず使いにくさは否めませんが、解説サイトはググれば山ほど出てくるので適宜調べてみてください。
あとそれと、以下では商標公報のコピーを載せてありますが、全部1ページ目だけです。全部見たい方は上のIPDLのリンクで探してみてください。
X JAPAN
まず最初は、やはりバンドの総合ビジネス化の雄(※独断と偏見)X JAPANでしょう。CDも出さずにカップめんや香水、コンドームまで出した商魂は見上げたものがあります。権利意識は人一倍高いYOSHIKIのこと、当然権利化もされています。
登録番号4868300号「X JAPAN」
まず一目で指定商品の広さに吹きます。「レコード」とかは当然として、「さび除去剤」とか「こしょう入れ」なんかもX JAPANで出そうとしていたんでしょうか、怪しすぎます。「消防車」や「ロケット」に至ってはもう意味わかりません。
ちなみに、このほかにも「X JAPAN」の文字だけの商標(登録番号4750523)、「YOSHIKI X JAPAN」という商標(登録番号4806398)もあります。この二つは主にパチンコ用のようです。権利者はすべて株式会社ジャパンミュージックエージェンシーです。YOSHIKIの事務所ですね。
Dir en grey
次はDir en grey。これもちゃんと商標登録されてました。
登録番号4508966号「Dir en grey」
同じ商標で登録番号4314751というのもありました。商品区分が違うようですね。あと、登録番号5674817では「京 Dir en grey」というのも登録されてました。ソロ活動用に取ってあるんでしょうか。ぜんぶ権利者は有限会社サンクレイド、これも事務所ですね。
L'Arc-en-Ciel
ラルクもちゃんと商標とってあります。ビジネスをちゃんとやるなら権利化もちゃんとやっとかないとだめですよね。
登録番号4275581号「L'Arc-en-Ciel」
ロゴが古いですね。まあ図形商標ではないので、同じ文字列まで範囲は及ぶんでしょう(こういう、ロゴだけど普通に読める字体で商標とった場合、一般的なフォントの同じ文字列にも商標権は及ぶんでしょうか?その辺よくわかっていません・・・)。この商標とは別に登録番号4339051というのもあります。こちらも区分が違うようです。
権利者は、公報は出願時点の情報が載っているのでデンジャークルーになっていますが、IPDLで調べると今はマーヴェリック・ディー・シー株式会社が権利をもっているようです。出願後に権利譲渡があったということですね。
ラルクの場合、全然関係ないと思われる「麻布十番株式会社」というところも「L'Arc-en-Ciel(登録番号4445693)」で商標をとっています。こちらは区分が「25類 洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類」なのでとれたんですね。しかし、IPDLに登録されている商標は、ラルクのロゴほとんどそのまんまで背景をちょっとつけただけみたいな感じですが、これはありなんでしょうか。商標的にセーフでも不競法的にアウトなんじゃないかという気もします。
La'cryma Christi
バンド活動は微妙な感じですが、権利はしっかり生きてます。
登録番号5399124号「La'cryma Christi」
これも指定商品がメチャクチャ多いですが、よく見ると区分は35類と41類のふたつだけですね。サービス系をあらかたおさえたということだと思います。
権利者は、上の公報では切れちゃってますが、IPDLで調べると「株式会社ワードレコーズ」となってます。この会社、
Wikipediaで調べると洋楽のCD販売会社のようですが、これラクリマと関係あるんですかね?出願もつい最近ですし、もしかしたら全然関係ないところだったりして・・・。
PIERROT
最後は、つい先日再結成したばかりのPIERROTです。
登録番号4662941号「PIERROT」
こっちは出願日が2002年なので、ちゃんと現役時代に出願されています。公報によると、出願時点の権利者は株式会社ピラミッドオブザムーンというところのようです。ググると解散のときに名前がちょいちょい出てきていたようですが、どんな会社だったかは今となってはわかりません。
IPDLによると今は株式会社スウィートチャイルドが権利者になっているようなんですが、スイチャ自体まだあるんでしたっけ?ググってもよくわかりません。IPDLで経過情報を見ると2013年に更新しているので、少なくともその時点ではスイチャは存在していたということになります。今はどうなんでしょうね。
・・・とまあ、ざっと5バンドほど調べてみました。ほかにも調べてみたバンドがありますが、長くなるので残りは後半に続くということで。