<1999.9.19 横浜アリーナ周辺映像>
薫:来年は、いっぱいやります
Die:何してもオッケーっていうのはあるんですけどね
Shinya:あー・・・結構冷静ですね
Toshiya:一種の快楽みたいな
京:ファンにメッセージ?・・・ないですね
<CM>
加藤:こんばんわ。ナビゲーターの加藤祐介です。Dir en greyのメンバーとは、音楽雑誌のインタビューを通してデビュー以前から付き合わせてもらってます。まあDir en greyの本質というのは、その過激さにあるんではないかと思ってます。曲、歌詞、そしてヴィジュアル全てにおいて、彼らの過激さ、それがDirengrey現象と呼ばれてるムーブメントの核になっているんではないかと思います。
この番組を通して、メンバーに直接話を聞きながら、また過去から最新の映像まで見ながら、その本質に迫ってみたいと思います。
HISTORY
(結成から「GAUZE -62045-」リリースまでのヒストリー)
結成当時…。
薫:何がしたいとかって、はっきりいって決めることもなく、ただ本当に好きなように音出して、っていう。今もまあそれは変わらないですけど。でやってて、それでそこで、何をこうバンドの中のポイントと置くかっていうところに、僕は京っていう存在をすごく、バンドの顔として表に立たしても恥ずかしくないっていうのは僕ら全然あるんで。何があってもやっぱ堂々としてるところがすごいなっていうね。自分らがまずどうっていうよりも、彼をなんかそういう、表舞台にポーンと出してしまえっていう、後ろからガーンってケツ押してっていう。そうすればなんか、あとから自分たちのオリジナリティっていうのは出てくるんじゃないかなと思って。
Die:カッコいいものはなんか・・・新しいなんか・・・やっていこうっていう。でも特に、音楽性はこれでいこうとか、固まったものはなかったですね。とりあえずカッコいいものを、新しいものをやっていこうっていう。
Shinya:前やってたバンドが激しいだけのバンドだったんで、激しいのは好きなんですけど、ドラム的にもそればっかりじゃ面白くないなと思って。結構いろいろできるような・・・にしたいなと思ってました。
Toshiya:このバンドで何かできたっていうのが、僕にとっては一番、なんか新しいものだったんですけどね。結局ひとりでは絶対できなかったことだし。この5人で集まったときに、自分の中ではすごい新しいものが生まれたような感じがしたんですよね。今までみんな結構蓋をしてたもの・・・そういうのになってしまったんじゃないかなとか。
京:Dir en greyはまあ組んだ時から、ああこのバンドは全員目立つバンドやなっていう。たぶんみんなが目立とう目立とうとしてると、どうしてもなんかこうゴチャゴチャしたり、かえって目立たなくなったりすると思うんですけど、みんながちゃんと一人ずつの色を大切にしようっていうのがあるから、ホント5人に一人ずつの色が出るんじゃないかなと思ってるんですけど。
<アクロの丘 PV>
SOUND
薫:変にこだわりは持たなくなったっていうのが・・・うん。なんか自分らしさ自分らしさって見てた割にはなんか、どこにも行きついてないような気がして。今は自然と出てきたものをそのまま、頭に鳴ったものをそのまま音にしようっていう。いいのか悪いのか分かんないすけどね、それが。
僕は結構ね、昔はなんかこういうイメージにしようとか、なんかやっぱ話してたんすよ、みんなに。結構僕は理想を描くのが好きなんで(笑)。最近はなんか、逆にそれを言葉に出してしまうだけでバンドを縛ってしまうような気がして。なんか考え方を言ってしまうと、それになってしまうとなんか逆に自分も面白くないっていうのがあって。だから今後は、分からないですね本当に。
Die:音楽に対する姿勢とか、そういうとこもこう、カッコよさを見せていけたらなと。まだまだですけどね。とりあえずそのときにこう、やりたいものとか、そのときにできたものとかを、やっていくだけですよね。今までずーっとそうやってきてますからね。ツアーとかやってきた上で、こうリズムの気持ちよさっていうのがなんか分かってきたような。すごいこう体に来るものがあるんですよ。それはもうすごい、やめれないですね。
Shinya:いろいろやりたいっていうのが理想ですね。ロックだけにとらわれずに、ボサノバとか、フュージョンとか、そういうのもやりたいなと。本当もう、勘で、ひらめきで。もう全部ひらめきで生きてますから。
Toshiya:自分の音楽とか、そういうルックスだとか、ヴィジュアル的な面も見てもらって、共感を得てもらうとか、見てもらうっていうのを感じながら・・・なんだろう、一人でマスターベーションしてる感じ?それが快楽みたいな。そういうのって、一種の独りよがりだと思うんですよ。独りよがりが、だんだん周りの人がそれをいいなと思ったら、それが共感に変わるわけでしょ。それまでは一種の独りよがりなんですよ、何でも。でも別に、今までやってきたことが僕らの全てっていうわけでもないんで。
<予感 PV>
詩の世界…。
加藤:このコーナーでは、Dir en grey、そして京が書く歌詞の世界について掘り下げてみたいと思います。『Cage』の中にこんな一節があります。
幼いころの虐待がね 今でも忘れずにいたい
何故MOTHERはいないの 教えてよ
京がその歌詞のテーマとして必ず掲げるのがトラウマです。彼が求めているのは絶対的な愛ではないかと思います。彼は、人は生まれながらにして善であり、しかし生きていることそれ自体が罪を犯してしまう行為ではないか、と考えていると思います。そのために彼は絶対的な愛を求めているのではないかと。その核心に触れる歌詞が『残 -ZAN-』の中にあります。
無情にも朽ちていく
短し命舞う
最後に見た記憶
笑う君…殺め
そして『予感』にもこんな節があります。
僕は最後に君を抱きしめた
これが最後になるとも知らずに
加藤:京にとって歌詞を書いてそれを歌う、っていう行為はなんなんだろう?
京:まったく自分のためですね。それ以外には何もないです。なんか、嫌なこととか、言いたくないこととかってやっぱり、こうみんなあると思うんですけど、それをなんかあえて出すことに意味があるっていうか。きれいなものばっかり表現してもしょうがないなっていうのがあって、僕の中に。あんまり興味もないし。踏み台にしてもらえればそれでいいかなっていう感じなんですけど。
嫌なこととかって、やっぱりなんか人と比べて救われる部分とかって絶対あると思うんですけど。歌詞を見て、あ、この人のほうがひどいと。私が思ってたことのほうがまだ甘いなとか。まあそういうものに使ってもらえればいいかなっていう。
でもまあ別に、人のために書いてるんじゃないんで、僕の場合は。全部自分のために書いてるんで、だから無理に理解しようとか、分かろうとか、そういうつもりではあまり見たり読んだりはしてほしくないですね。全くほっといてほしいです。
<CM>
<VIDEO撮影 19997.8〜10 北海道>
VISUAL
薫:さわやかな人も多いじゃないですか、最近。全然それはいいと思うんですけど、やっぱなんかこう、ちょっと時代遅れって言われても、ゲェッて奴がおってもいいんじゃないかなっていう。違うんですよねなんか。すっぴんでやるっていうのと、化粧してやるっていうのはなんかこう、自分の思いをこう出せるか出せないかっていうのは、そういうところに頼ってるわけじゃないですけど、なんか自信がないっすよね。それじゃあお前は嘘ついてやってるんかって言われたら、ああじゃあそうなのかもしんないって思うんですけど、でも自分がカッコいいと・・・カッコよく出せるんならずっと化粧もしていこうと思うし。
Die:僕自身はバンド的にヴィジュアル系とか言われて、別にこうイヤだとか、そういうのはないんですけど。どう見てももう世間で括られたヴィジュアル系の中に俺らは完璧にいるし。それを否定することはないんですけど。メジャーデビューするとこうラフになっていったりとか、メイクが薄くなっていったりとかあるじゃないですか。だから逆になんか、あえて違う方向に行くっていうか。化粧とかも、メイクも派手にしていってやろうかなとか、感じですね。
まあ先のことはわかんないですけど。でもなんか、半分意地なところはありますよね。僕自身なんかそういうのを聞いて、じゃあ俺はやってやろうじゃないかっていう・・・感じはありますね。
Shinya:ちょっと前までは結構中性的なのを意識して衣装とかも考えてたんですけど、髪の毛切った機会にいろいろやろうかなと思ってます。シャープな感じ。何がどうとかわかんないんですけど(笑)、こうシャープに行こうかな、これからは。
Toshiya:せっかくヴィジュアル系でやってるんなら、このままお化粧はしたいですけどね。そこで中途半端にやめるぐらいだったら最初からやんないほうがいいなって思うし。
京:僕のしてるメイクっていうのは、こうカッコよく美化するメイクじゃないと思うんですよ。自分を盛り上げたりとか、そっちのほうが雰囲気に合ってたりとか。そういうのでしてるだけで。別に美化するようなことじゃないですね。
<残 PV>
ON TOUR
(GAUZE TOURのオフショット、ライブ映像)
<CM>
LIVE
薫:体感的なものを求めるならやっぱ、ライヴハウスのほうがいいと思うんですけど。すごい、なんかこう中から出てくるものを感じ取るには、ホールのほうがすごい適してるんじゃないかな・・・適してるというのはどうかと思うんですけど、すごいこう、体の中からすごいものを出そうっていうのが、ホールの場合はパワーがこう・・・すごい使わないといけないって思う分、いっぱい出てくるんですよ。すごい後ろの人まで納得させようっていう。だからそれをなんか・・・まあ、ホールでまだ満足してない人たちは、僕らの力が足りないのかなとは思うんですけど。でも根本は僕らも絶対変わってないし、その時自分がこうあるべきだと、ファンも思ったのなら、それを報道してほしいですよ。僕らも。
だからそれをどうこう言うのは、俺らの責任じゃないと思ってるから。俺らもこうあるべきだと思ったらそういう行動に移ると思うし、これからどうやってその・・・ああいうアリーナクラスなりホールの会場を丸ごと自分らの色に変えれるかなっていうのは、すごく楽しみでもあるし、すごい燃えてるところではありますね。
Die:ライヴに来て、ああつまんなかったなあと思って帰られるのはやっぱり嫌ですからね。やっぱりこう、なんか心に残るようなライヴ、いろんな場面も焼き付けてこう、帰ってもらえたらなあと思うんですけどね。
Shinya:一生懸命ドラムを叩いてるところを見て感じてくれと。
Toshiya:今まで見て来たものは、本当にDir en greyというものの氷山の一角でしかないんで。もっともっといろんな面が見えてくると思うんで。そういうのを見たい人は楽しみに待っててください。見たくない人は、ここでさよならです(笑)
京:Dir en greyは二番目に好きとか言う人は、もう来なくていいですね。特に、まあ他のメンバーどう思ってるか分かんないですけど、僕のファンで京さん二番目に好きやわーとか言われても、じゃ来んなよお前、っていう。一番以外は興味ないっす。嬉しくないじゃないですか、あのー好きな子とかに、いや京くん二番目に好きなんですと言われてもね(笑)、何やねんお前って、二番とか何やねんっていう。
ファンクラブ限定とか、こうすごい小っさいとこでライヴやったりするじゃないですか。そういうところに来る人って、ノリに来てるわけじゃないですか。見に来てるんじゃないなって、僕は思うんですよ。小っさいところでそんな後ろでボーっとしてても絶対見れないですから。そういうところで後ろでノらずにずーっとボーっとしてる奴がいるんですよ。それが不思議なんですよね。何で来んねんっていう。ノる気がないなら帰ってくれよって思いますからね、ファンクラブに入ってても。まあゆっくり見たい人もいるっていうのは分かるんですけど、そういう人たちはホールに来てくれたらいいかなっていう。
FAN'S VOICE
女:詩が好きです
女:京様の裏切り方が好きです
女:ずっとずっと応援してきました!
女:一人ひとり存在感あって、すごい大好きです
女:曲と、みんなのヴィジュアルです
男:未練たらたらな詩が、すごい好きです
男:ドラムの・・・スタイル
女:メイクの仕方で、なんか雑誌とかによってメイクが違ってるから、そういうのが面白くて好きです
女:Dir全部好きです
男:プロモもカッコいいですよね、すごい
女:すべてを愛しています!
女:京君のー、なんかちょっと変なとこもー、みんな好き?っていうかー
女:お茶目なところが好きです
男?:カリスマ性が好きです
女:サイコー(笑)
女:かなり激しく暴れられるんで
女:あー、カッコイー!(笑)
女:面白いところが素敵!
女:すごい声がいいんだよねー
男:カッコいい
男:え、音楽性?
男:音楽性。
<横アリライブ>
GAUZE -mode of adam-〜Schweinの椅子〜ダイジェスト〜Ash
これから…。
加藤:最終目標ってあったりするの、メンバー?
薫:ないでしょう。
Die:うん。
薫:なんかなあ、目標をもってがんばろうっていう(笑)、そういうバンドじゃないっすよね。
Die:もうええわ。目標、もうええんちゃう(笑)
Die:あんまりこう、堅苦しく・・・堅苦しいのダメですね、このバンドは。
薫:ロックやからな。(笑)
Die:ロックやから(笑)な、Shinya君。・・・この人なんかちゃうこと言うた?
Shinya:言ってないよ。いや基本はロック。
Die:は?(笑)
薫:基本はロックで?なんか違うの・・・
Die:違うの入ってるの?ボサノバ?フュージョン?
Shinya:(笑)それ、それはドラム的に。
Die:そう?
Shinya:そんな言ってない(笑)
Die:言ってない(笑)
Die:????も(笑)入ってるしね(笑)。
薫:・・・まあ、な。好きなようにやろうよっていう。????な(笑)・・・感じ(笑)
Die:せやな(笑)
ー終わりー