あの日から12年。最後にRaphaelを見てから11年半。ありえないと思いながらもいつかきっとと思っていたこの日がついに来たことに、何だかすごく不思議な気分でした。
発表があった時からもう本当に楽しみにしていましたし、子供も小さいのに、Raphaelじゃしょうがないねと、2日とも行って来なよと快く言ってくれた妻には本当に感謝です。
1曲目が何だろうかといろいろ妄想を巡らせていましたが、始まってみれば「なるほど!」という
花咲く命ある限り。メジャーデビュー曲のこの曲なら、確かに12年ぶりの幕開けに相応しいと思います。
そして、あらかじめ分かっていたけれどやっぱりAnchangがギターを弾いていて、これはどう考えても凄い画です。たしか当時はSHOCK WAVEなんかでも共演していたはずで、華月の代わりを務めるのに適任と言えるでしょう。上手で華月のギターをバックにしながらもRaphaelっぽさとか一切無視で、いつもの黒い革ジャンで頭を振り回すAnchang、カッコ良すぎます。
さらにこの曲で印象に残っている点といえば、YUKIに当たるスポットの飛ばしっぷりです。1曲目からステージ上のスポットをウェーブのように当てていくとか、初っ端からその気合の入り方にこっちも力が入ってしまいます。
2曲目、
Holy missionではギターソロでもう一人の下手ギタリスト・夢人が紹介されました。最近(でもないけど)のV系事情に疎くて誰だっけ?って感じでしたが、AYABIEの方ですね。AYABIEは(そういうバンドがあるって)知ってます。
そして曲ラストでの「俺たちがRaphaelだ!」でもうノックアウトです。スイッチオンです。ボロボロです。この曲の後のMCでも、おちゃらけつつも押さえるところはきちっと押さえ、それでも盛り上げようとするYUKIを見てると逆にいろんな想いがこみ上げてきてしまいましたが、しかしやっぱり楽しまないとね!
さらにまた逆にスイッチを入れて
promise、続けて
「・・・」〜或る季節の鎮魂歌〜。イントロのヘッドバンキングタイム(YUKI談)では、Anchangのヘドバンが圧倒的に上手くてメンバーの立場がありません。さすがです。ちなみにYUKITOが一番ダメなのはしょうがないですね。さすがにブランクが見えてしまいます。
ここでギター陣はいったん退場して、HIROがフロントに出てきてカホンに座ります。もうここで分かってしまう
窓際の夢。この曲の間奏で初めて「ギター・華月!」とコールされました。そういえばここまで、MCでちょっと華月の話題は出ましたが、メンバーとしてはコールされていません。華月が弾いてない曲で「華月!」と言いたくなかったんでしょうし、ここからの華月のギター音源を使うパートでちゃんと言いたかったんでしょうね。
華月、華月と何度も言うYUKIの話を聞いているだけで泣きたくなってしまいますが、そのまま
Dearに突入してビジョンに当時の華月が映し出されたらもう完全にアウトです。ボロボロです。時々映り込むYUKIやHIROが子供っぽすぎてちょっと笑えてしまいますが、それ以上に華月の映像はやばいです。この曲から手扇子する客がぱったりいなくなったのも仕方ありません。みんな顔を押さえてましたから。
拝啓ナーバスを経てYUKIの想いがこもったMC、相当いろんなことがあったんだと容易に分かるその様子が、申し訳ないですが本当に痛々しくて。やっぱりRaphaelが好きで今日ライブに来てるわけなので、涙も出るけどちゃんと楽しんでいますよ。
そして次が
eternal wish 〜届かぬ君へ〜。「君」が華月だと思うともう涙が抑えられませんが、実はこの曲は華月が好きな大塚寧々にあてて書いた歌詞らしいと知ってしまうとちょっとげんなりです。なんか
Wikipediaにそう書いてありました。
しかしそんなことよりこの曲最大のポイントは、華月のポジションに降ってくる白い羽です。確かこれ、12年前のラストツアーでもこの曲でギターの位置に羽が落とされて会場中号泣だったような気がします。
この後
Drum soloでは前半YUKITOとのセッションなんかも入れつつ、いったん流れをリセットして
シナゴーグ前奏曲第1楽章へ。ここで登場するギター陣が入れ替わっていました。
続く
さくらのソロで下手ギターの咲人、
Sacrificeのソロで上手ギターのLidaがコールされましたが、すみません咲人はその時はわかりませんでした。ナイトメアは聴いてなくて。Lidaは、Psycho le Cemuの人だよね!?と思ったんですが、サイコではいつもメイクしてたので、素顔で出てこられると本当にあの人だったか分かりませんでした。結局それで合っていたわけですが。
そしてジャムセッションからの
follow youへ。咲人のクネクネっぷりがさすがV系です。SUGIZOっぽさすら感じさせます。
次がRaphael最強のロックだと個人的に思っている
症状3.XXX症。このメロディーでこの疾走感、やっぱり華月は天才です。どうしてこんなにノれる曲が作れる(た)んでしょう。首がもげそうになりました。
本編ラストはこの場合この曲しかないでしょう。
エルフの憂鬱。ギタリスト陣は引っ込み、再び華月と4人での演奏です。本来ならヘドバンの嵐になるこの曲ですが、ヘドバン率は驚くほど低くて。もちろんみんなビジョンの華月を見ているからです。首も振りたいけど華月も見たい、これはきつかったです。
アンコール、出てきてまず想いをぶちまけるYUKIに客席の涙腺は(僕も含めて)もう決壊寸前でしたが、「一度も4人で演奏できなかった曲」という曲紹介には全く抵抗できませんでした。ダメです。ボロボロです。
秋風の狂詩曲、Raphaelの全曲の中でも屈指の名曲だと思います。
その上そこから
lost graduationという連続攻撃。僕の中では秋風〜と並んで、この2曲がRaphaelの双璧です。このパートは全く涙を堪えられませんでした。
そしてここでいったんラストということにして、
Teenage〜卒業〜。ここまでずっとしんみりするMCで会場の空気が若干湿っていたところを、「三十路過ぎ三人が歌います」という曲紹介で一気に笑いにもっていきました。なんというか、YUKIの会場をコントロールするスキルに脱帽です。
ところが、ラストのはずだったのに再びアンコールで出てきてくれるなんてまあすごい!(棒読み)2度目のアンコールです。しかし曲をやるわけではなく、ライブの1週間くらいまでに撮影したという当時の衣装&メイクでの写真がバシバシ公開されました。3千人の大爆笑をさらったこのコーナーを言葉で説明するのは不可能なのでごちゃごちゃ書きませんが、一つだけ書くとすると、「白塗りでドラムセットに座るHIROは樽美酒にしか見えない」ということです。
と言ってもこの写真コーナーで締めるわけもなく(そりゃ暴動が起きますよ)、ダブルアンコール一発目は季節外れの
White Love Story。まあ他の曲と雰囲気があまりにも違いすぎるこの曲は、この位置でしか演奏できませんよね。この曲の間奏で何の脈絡もなく「Raphael Traffic News」が放り込まれたんですが、当時こんなのありましたっけ?全く覚えていませんが、あまりにも突然すぎて笑っていいのかどうかも分かりませんでした。
続いてAnchang・夢人を呼び込んで、前曲と同じく他の曲とは繋がりにくい
ハックルベリーの恋。いやー、この曲をAnchangに弾かせますか?夢人なんてクラシックギターですよ。これはないわー。いやーないわー。いやでも、逆にそれがいいんですよね、きっとこの曲は。
次もやっぱり他とは若干繋がりにくい気がします。「YUKITOが作った曲だからYUKITOから曲紹介を」というYUKIの前振りで、もう分かる人は分かってしまっていますが
cadenza。この曲のイントロがTeenageとそっくりだと思うのは僕だけでしょうか。そしてどちらが好きかとなると、微妙ですがcadenzaです。あ、この曲ではAnchangと夢人は引っ込んで、サポートギターなし(つまりギターは華月)で3人での演奏でした。
曲のあと、当時cadenzaを出したとき、「calenderなんて曲を出すなんてどういうことですか!?Raphaelってそういうバンドじゃないですよね!」というクレームをもらったというエピソードは、ある意味この日一番強烈でした。それはないわー。いやーないわー。これは本当にないわ。
そして再びサポートギタリスト、今度はLidaと咲人が加わって
Evergreen。どっちかというとAnchangはこっちの方が・・・(まだ言うか)。この曲、出た当時は妙にポップ過ぎてあまり好きになれなかったんですが、何度も聞いていたらだんだん好きになっていったように覚えています。
さあオーラス、Anchangと夢人も再登場してギタリストが4人揃いました。この状態でやる曲はもう1つしかありません。みんな大好き、
夢より素敵な!でもYUKI、「ギターは簡単な曲ですから」ってそれ言っちゃいます?(笑) この曲で銀テープが炸裂し、ビジョンには華月が映ってまさかのギター5人になりましたが、もうここまで来たら泣けませんね。笑って華月の映像を見られました。
そして最後の最後、涙腺をクリティカルヒットするMCがまさかここでぶっ込まれるとは思いませんでした。エンディングSE、riceでずっと使っているのと同じなんだって。でもこの曲、Raphaelのラストツアー「新世紀を駆けぬけろ!」で使ったオープニングSEと同じなんだって。今日初めてこれを言ったんだって。
そんな事聞かされて、泣けないわけがないじゃないですか。ダメです。ボロボロです。でも、YUKIはこの件含めていろんな事MCで言いましたが、それでもきっと言いたかったことの何分の一も言えなかったんだと思います。でも僕らには関係ないです、良い意味で。だって、ライブが楽しかったですから。それでいいんじゃないですかね。
以上たっぷり3時間、本当に夢より素敵な時間でした。Raphael、本当に大好きです。
などと、そんなことを、あれから1年経ってようやくDVDを見ながら考えていました。いやー、
Raphaelって本当に素晴らしいですね!
明日に続きます。